【赤面症】限界が来て心療内科へ行った話(体験談)
みなさんこんにちは。管理人の岡枝です。
赤面症の記事を書くにあたり、自分自身の経験をどこかで書かないと、どんなに赤面症についての情報を書き連ねても信ぴょう性がないのかな、と思いこの記事を書くに至りました。
長くなるかもしれませんが、ご自身の状況と体験などを照らし合わせながら、近い部分は「新しい情報」として、異なる部分は「今後の参考」として、読んでいただけたらと思います。
赤裸々に、話口調で書く部分もあると思いますので、お暇な時にでも読んでください。
◆赤面症の関連記事
→【赤面症は手術で治る?】根本的な治療との違い・失敗しない為に知っておくべき事
→【赤面症の薬とは】自分で選ぶ薬?病院へ行けない人への選択肢はこれ!
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目次
赤面症になったきっかけ
「原因」というより、徐々になった
みなさん、自分が赤面症になったきっかけって覚えていますか?
私は正直、覚えていないです笑
ただ、ちょうど思春期の中学二年生の時、酷いニキビに悩まされた事が最初のような気がします。
ただでさえ周囲の目が気になる「公的自意識」が表に来るお年頃なのにも関わらず、自分の外見にかなり悩まされました。毎日毎日本当に辛くて、命を絶とうかと思うくらいに悩んだんです。
「ニキビごときで…」と今、思いました?思いましたよね?
そう思えるって事は、あなたは相当マシな程度のニキビだったって事ですよ。
重症のニキビ、あなた見た事ありますか?顔じゅうの至る所に、痛くて大きいニキビができまくって、それが繰り返すんですよ。冬になって乾燥したり、ちょっと笑った衝撃でニキビが弾けて膿が出るような日々ですよ?
本当に、想像を絶する地獄です。
しかし唯一私にとって救いだったのは、仲の良かった友達やクラスメイトが、そのことについて何か言ってきたりジロジロ見てきたり、という事がなかった点です。小学校からそのまま中学校へと同じメンバーが行くような地域でしたから、同じ学年ならほとんどみんな小さい頃から一緒、という感じだったせいもあると思います。
そして自分で言うのもなんですが、私は人に好かれる方でした。
顔は毎日酷い状態で、正直心の中は悲鳴を上げていたのですが、学校では明るくふるまっていたし、部活に勉強にと毎日頑張って、友達とバカな事をやって笑って…となんとか支えられながらも生活していました。
このころの事を思い出すと、確かに顔面はバケモノのようになってはいたものの、「赤面する」という事に悩んだ事はなかったんですよね。ニキビを治すために色々ケアをしすぎて皮膚が赤くなったり…という事はありましたが、赤面症特有の「意識した瞬間に突然カーッと熱くなる」みたいな事はなかったのです。
「他人の視線を異常に気にする」
という視線恐怖症に近いその症状は、私の場合ニキビのせいで発生しましたが、ニキビがおさまった今も継続して他人の目線を気にする傾向にあります。
これは私の推測ですが、大人になってニキビがおさまる事で直接の原因が「ニキビ」ではなくなっただけで、この時発生した「視線恐怖症(他人からの視線が怖い)」と「醜形恐怖症(自分の容姿が醜いのではないかという恐怖)」に似たような症状はそのまま残った為に、何かを引き金にして「赤面症」へと変わっていったのではないかと思います。
中学校・高校・専門学校へと進みましたが、ここまでは「赤面」に関して悩んだ事はほとんどなく、もっぱらニキビに対してのコンプレックスばかりでした。
運よく自分に合っていた最初の会社
社会人になった頃から、少しずつ「赤面」に移行したきたように思いますが、直接の原因となる事件が何かあったかというと、思い当たりません。
某会社の情報システム課という部署にいましたが、上司も先輩もフレンドリーな人たちで、そこまでストレスを感じた事はありませんでした。
ただ、ちょっと特殊な部署だったので防音の壁に囲まれており、「いつも同じ数人としか顔を合わせない部署」だったんですよね。このおかげで自分の顔に対するストレスが少なかったのかもしれません。
どうでもいい事で赤面する事もありましたが、それを指摘するような人は居ませんでしたし、むしろ上司にも先輩にも可愛がってもらっていたと思います。
「赤面症の人はモテる」なんて噂があるものわかる気がします。「いい人」に見えるんですよね、たぶん。
30歳の時結婚し、出産する直前で退職するまで、「たまに赤面しちゃう」くらいのレベルだった私は、まさかそんな事で心療内科に通う事になるなんて想像もしませんでしたよ。
退職後、数年は子育てに追われ、二人目の子が1歳直前で保育園に入れたタイミングで長時間の事務の仕事を探し、某カー用品会社の北海道本部に入社しました。
ここからです。
私の症状がどんどん悪化していったのは。
始まりは「ニキビからくるコンプレックス」でしたが、それはこの会社に入ってからどんどん形を変えて、どんどん違う症状にまで進行していったのです。
赤面症の症状が一番悪化した時期
「照れ屋さん」から「赤面症」へ
会社を辞めたのが2019年の9月だったのですが、その頃が一番ひどかったです。
この頃はもはや「赤面症」というより、「対人恐怖症」そのものだと、今は思います。でもその時は自分ではわからなくて、「何がいけないのか」なかり考えていました。自分の何を改めたら症状が消えるのかと、そればかり考えていたのですから、赤面症の悪化する原因ばかり自分で探していた事になります。
◆当時の症状
- 誰とも何も話していない状態(パソコン作業中など)で突然、「赤面したらどうしよう」という考えが頭に浮かび、その考えをきっかけにして赤面する
- 朝礼当番が月に2回くらい回ってくるが、人の前に立つ事を考えると前の日の夜から動悸が止まらない。朝になると手が震え、出社すると心臓がバクバクして息が苦しくなる(過呼吸)
- 電話に出ようとする手が震える(電話中の声を周囲の人たちがじっと聞いているように感じる)
- 自分のデスクについただけで、条件反射のように動悸がする。息苦しくなる(隣の席に毎日「岡枝さん、顔真っ赤~」と指摘する人が居た為、それを想像するだけで吐き気さえしてくる)
- 休憩中、以前はみんなでお弁当を食べていたが、人の視線が気になっていつもの席に座る事が辛く、外出し続ける
- 後ろから誰かが見ている状態でパソコンに文字を入力しようとすると、手が震える
- 誰かが見ている状態で字を書こうとすると手が震える
もうね、異常事態のオンパレードでした。
今思い出しながらこれを書いていて、相当酷い状態だったんだなと改めて思いました。もう限界だと思って、家族にも黙って心療内科へ行きましたが(薬も隠していました)、その時の自分の決断をほめてあげたい。頑張ったねって言ってあげたいです。
正直この頃までは「私は照れ屋さん」と自分の事を思っていた節があって、赤面するのは恥ずかしかったけれどれも私も性格なのか、と思っていました。しかしそうではなかった。
私の「異常に他人からの目線を気にする」部分が、悪い方へと向かっていったのです。
「当時の症状」の中で一番のネックである、黄色に塗った部分に注目してください。
隣の席に毎日「岡枝さん、顔真っ赤~」と指摘する人が居たんです。
言いたくないですけど、悪化したのはコイツのせいと言っても過言ではありません(いやそれは過言か)。
おそらく相手は何の悪気もなくて、ただ面白いからからかっていたのかもしれませんが、本人にしてみたらもう嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で、こんなに「嫌で」を連発して書いてしまうくらいに嫌なのです。
気にしないようにしよう、違う事を考えようって思っても、そいつが隣の席にいるだけで嫌でも思い出してしまうんですよ。仕事で会話しなければならない相手だし、どうしたって避けて通れない相手だったんです。
私が仕事を辞めたのは、コイツから逃げたと言ってもいいですね。
仕事の内容は嫌いではなかったし、辞めるのはもったいないくらい待遇もいい会社だったのですが、辞めるきっかけとなった他の出来事もほぼ同時期に起きた事もあり、退職という道を選びました。
心に限界を感じ、心療内科へ
意を決し、心療内科へ
心療内科へ行き始めたのは、辞める前です。
そういえば、心療内科へ行く前に私が出会ったものもすごく重要なのでお話しておきます。
隣の奴の事や、赤面するどころかもう手が震えたり声が震えたり過呼吸になるせいで意識が飛びそうになったり(うまく呼吸ができなくなって、目の前がチカチカしてくるのです)と、嵐のように症状が噴き出してきた時、私は「バッチフラワーレメディ」に出会いました。
フワラーレメディに関してはこの記事で詳細を書いています↓
→【赤面症の薬とは】自分で選ぶ薬?病院へ行けない人への選択肢はこれ!
簡単に言うとハーブを使った自然療法なんですが、私には穏やかに効きました。お守りのように持ち歩き、口にポンっと入れるだけで済むバッチフラワーレメディ レスキューはよく使用していました。
DHCの商品などでもありますよね、ハーブ。セントジョーンズワートとか。日本ではあまりなじみないのかもしれませんが、西洋では「薬」として使用されているものですし、並びとしては「漢方」と似ているのではないかな、と思います。きちんとしたエビデンスもありますしね。
バッチフラワーレメディ レスキューは、現在はほとんど食べる事がなくなりました。でも今でもお守りのように持ち歩いています。
当時は出社する前に車の中で口に入れたり、仕事中少しでも不安が出てきた時にすぐ口に入れました。
これがね、藁にもすがる思いで買ったやつなんですけど(追い詰められすぎて、成分とかちゃんと調べた記憶もありませんでした笑)、のちにちゃんと調べたらかなりいいものだったので、偶然出会えた事に感謝しています。
ただ、やはりストレスの原因となるものがすぐそばにある状態では治せない、と思ったんですよね。
症状を和らげる事だけならバッチフラワーレメディで出来ても、根本的な解決をしたいのならやはり、病院に行かなくてはならない、と感じたのです。
そもそも、「赤面症」というものもこの時まで知りませんでした。病院へ行った時に自分の状況をすぐに理解してもらう為になんて話をしたらいいのか…という事をネットで調べた時に、知ったのです。
「赤面症」の症状を見た時、「これは私の事だ」と驚きました。
自分以外にも同じように苦しんでいる人が居る事をしって、嬉しかった事を覚えています。
心療内科へ行った感想は「行ってよかった」
心療内科に通うって、かなり勇気がいるんですよね。
でも、自分は病気じゃない!って認めたくないんだろうな、って。
認めるのが怖くて、不安で、恥ずかしいんだな、って。
精神的に追い詰められる事は、生きていたらあるでしょう。でもその事に対して病院へ行こうって思う事は、「甘えなんじゃないか?」「この程度なら誰だって頑張ってるんじゃないか?」って、意味不明に「誰か」と比較するんですよね。
なんであんなに病院へ行く事を拒否ってたのか、自分でもよくわかりません。
風邪をひいて熱が出たら、病院へ行きますよね。ちょっとした怪我でも、化膿したりひどく腫れたら、転んだだけだったとしても皮膚科へいきますよね。
同じですよ。心だって傷ついて修復できない時があるんです。それを治す為に、適切な処置を受ける事は決して恥ずかしい事なんかじゃないんですよ。
まぁ、今だからそう言えるんですけどね。
病院での診察はこんな感じでした↓
- 受付
- 問診表の記入(現在の状況・困っている事など)
- 臨床心理士との話
・生い立ち(自由に話していいと言われた)
・今困っている事
・どうなったらいいな、と思うか
・薬の使用の可否 - 医師の診察
・臨床心理士の聞き取り内容の中からいくつか
・現在の状況の説明
・「こういう選択肢がありますよ」という提示
・治療法の希望があれば聞いてくれる
・薬(使用する場合)の説明 - お会計
- 次回予約(初回は1週間後だった)
終始穏やかに、話を聞いてもらえます。
優しい音楽が流れていて、周囲の患者さんとの話はもちろん、聞こえないようになっています。
ビクビクしながら入ったのですが笑、内科などとそんなに変わらなかったです。
お年寄りもいれば、若い女性もいて、中学生くらいの子供もいました。みんな色々あるんだね…頑張ろうね…と心の中でエールを送っていました(そして待合室でも無意味に赤面する私)。
臨床心理士との話の中で、「ニキビ」の事についてかなり細かく話しました。始まりはそこなんじゃないかと思ってる事とか、本当に辛くて命を絶とうとおもった事もあるとか、他人からの視線は今も気になる、とか。
そしたら臨床心理士さん、「ニキビで悩んでいたんですね。今は、キレイになってよかったですね」と言った。
うん…ニキビは、治ったけど。
でもね、ニキビが酷かった場合は総じて、クレーターが残るんですよ。そのクレーターも酷くてね、ニキビが治ったからってどうどうと顔を上げて歩けるようにはならないんですよ、…と思ったけど言わなかった。
ああ、私はニキビだけじゃなくてクレーターでも悩んでて、つまり「自分に自信がないんだ」って。
中学の時にあんなにひどくならなければ、もっといい皮膚科に出会えてたら、母親がもっと私に関心を持って治療にお金をかけてくれたら……なんて。色々な思いが、吹き出しました。
出来事は「ニキビが酷かった」って一言で終わってしまうけど、フタを開けてみたら色々な気持ちが隠れていて、私は現実が辛いからなるべく見ないようにしていただけで、原因はもっと違うところにあったのかもしれない、って今は思います。
ちなみに、処方された薬は「ワイパックス」というものでした。
たぶん半年くらいは飲んでいたかな?飲み始めて2か月目くらいで仕事を辞めたので、そのおかげもあってかじょじょに回復し、今は動悸や手の震え、声の震え、過呼吸などはないです。
ワイパックスに関してはまた記事を後日書こうと思います。
今現在の状態
現在も、赤面症は完治していません。
でもワイパックスはもう飲んでいないし、通院もしていません。
時々バッチフラワーレメディ レスキューを思い出したように食べたりはします。PTAの集まりがあったりした時に、緊張するだろうなーと想像できる時は事前に防御策としてね。
赤面症の人ならわかってくれると思うんですが、「大勢の前に立って話をする」事が怖いというよりも、「大勢の前で自分が赤面して『なんでアイツ赤面してんの?変な人』って思われるのが怖いんですよね。
なんでなんでしょうね、ほんと。顔が赤くなる事より、「うまく話せるかな」とか気にしろよ!って思うんですけどね。
「自分をよく見せたい」
…という気持ちがあるんですよね。なんか悲しいけど。
今後もし酷くなることがあれば、また心療内科にすぐ駆け込もうと思います。そうするべきです。
ネットで見ていると、先生との相性は大切って出てくるんですけど、赤面症の場合は現在の状態がハッキリしているから、もしかしたら他の恐怖症よりも対処がしやすいんでしょうね。
他には藤川徳美先生の本「すべての不調は自分で治せる」を読んで、「藤川理論」を実行中です。
気になる方はこの記事にちらっと書いたので見てください↓
→【子育てが辛いのはなぜ?】原因は特定不能!改善の為の方法2選!
以上が私の、赤面症と歩んできた人生です。
今でも全然赤面しますけど、一番ひどかった当時に比べたら今はぜんぜんマシです。コロナでマスクを日常的につけているからかもしれませんけどね。
具体的な「治療法」は私ではお答えできませんが、私自身が「効果があった」と感じるものを今後もお話していきますので、参考になったらいいな、と思います。
なるべく穏やかな気持ちで日々を過ごせるよう、勉強していきましょう(^^♪
バッチフラワーレメディについて
→【赤面症の薬とは】自分で選ぶ薬?病院へ行けない人への選択肢はこれ!
藤川理論について
→「すべての不調は自分で治せる」/藤川徳美著
認知行動療法について
→【子育ては辛いだけ!】親をやめたい気持ちが正しい理由!